日本近代の催眠について学ぶ

 これまでに明治・大正期を代表する作家の催眠に関する作品を見てきた。その背景には、明治20年代の「こっくりさん」「催眠術」ブームと、明治40年前後の「催眠術」再ブームがあると考えられる。日本文学史に名を残す大作家たちにとっても、催眠はその当時比較的近い存在であったのだろう。ただし、いずれも催眠を魔術ででもあるかのようなとらえ方をしている点に注意をしておきたい。当時、催眠はこうした呪術的なとらえ方と科学的な研究との間を行ったり来たりする存在であった。

 この状況については、
「催眠術の日本近代-復刊選書-」 一柳廣孝 (青弓社)に詳しく書いてある。



なお、明治・大正期の文献を探すときに、
次の電子図書館を使うのもひとつの手である。
残念なことにテキストデータではなく、JPG画像なのだが、ゆっくりとであれば読むことができる。
例えば、「小野催眠学」(明治42年)
「一時は世間より誤解されたる催眠術も今や全く科学的研究の上に樹立し学者は競って之れが研鑽に従事し通常人はまた之が効顕に沿す。」などと書かれている。

自宅にいながらにして、当時の出版物をそのままの形で読むことができるのはありがたい。
しかも無料である。他人の解釈を通してではなく、原典に直接あたることができる貴重な機会だ。

国立国会図書館
近代デジタルライブラリー
ココをクリック!

その他、日本における催眠の歴史については、「REAL HYPNOSIS」というサイトも力を入れて説明している。
日本の催眠の歴史

前述のような資料を通して日本における催眠の歴史を学ぶことで、現在催眠に対して多くの人が持っている誤解や偏見のわけを理解することができる。そして、明治41年の「警察犯処罰令」のような政令の制定という障害を招くことなく、催眠の有効な活用方法を自然と提示することができるようになるだろう。

テーマ : 科学・医療・心理
ジャンル : 学問・文化・芸術

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